『学校づくり』ラボ【2】不確実な未来を生きる力をつける「新しい高校づくり」

子育て

2018年11月20日 text by:UZUZU編集部

『学校づくり』ラボ【2】不確実な未来を生きる力をつける「新しい高校づくり」

まちづくりを事業とするUDSが10月24日から12月6日に開催中の「新しい教育の選択肢を増やす仕掛け人に学ぶ」と銘打った『学校づくり』ラボ。
11月8日に開催された第2回は、活育教育財団 代表理事の野崎智成さん、zero to one代表の竹川隆司さんの2人をゲストに、新しい高校づくりへの構想・取り組みを聞くとともに、「イキイキ生きる人とは?」を考えるイベントとなりました。

イキイキと生き続ける力を引き出す

『学校づくり』ラボ第二回のゲスト登壇者は、ベンチャーや金融業界で活躍したのちに、40代のいま、「教育」領域で挑戦中のおふたりです。

めまぐるしく変化する世界。今の小学生のうち65%は、今は存在しない職業に就くであろうという研究結果も出ているほど、未来は不確実です、と野崎さんは話します。

「これからの未来を生きる人々には、正解のない不確実な社会を、
 自分らしくイキイキと生き抜く力が必要とされている」

そうした思いから、「イキイキと生き続ける力を引き出す」ことをミッションに、教育を手がける、Vilingホールディングスと活育教育財団を設立したという野崎智成さん。

野崎さんは、2004年、創業期の介護・医療情報サービスを手がける株式会社エス・エム・エスへ入社。それから、急成長した同社で約10年、営業、マーケティング、事業統括、新規事業などを経験。その後、2013年に同社を退社し、株式会社Vilingホールディングスと活育教育財団を2014年に設立しました。

竹川隆司さんは、野村證券にて国内、海外勤務(ハーバード大MBA取得)を経て、2008年に独立。2011年よりニューヨークにて、特に教育テクノロジー分野での創業・事業立ち上げ。2016年にVillingグループとしてzero to oneを創業。高度IT分野の人材育成コンテンツの開発をすすめています。

なぜ教育に力を入れるのか?

ビジネスマンとして成功してきたおふたり。あえて「教育」に挑むのはなぜでしょうか。

「いつも80点の子供時代だった」と、語りはじめたのは野崎さん。
生まれは九州の唐津市。海の自然の中で育ったといいます。テストはだいたい80点。
常に100点満点取ってくる優秀な兄の側で、自分も認められたいという「承認欲求」が強い幼少期を過ごしました。

そして、有名私立校へ進学した兄を意識しつつ地元公立校へ進学、部活でキャプテンを務めたり、就職も未知のベンチャー企業に飛び込んだりと、いつも自分ならではの道を選択し、自身を成長させてきたそう。

約10年務めた会社も成長して大きな会社となり、これから自分がやっていきたいことを考えた時に、幼少期の経験や記憶が、自身の特性や人生に大きな影響を与えていることに気づきました。野崎さんご自身も娘・息子を育てる親として、これからの教育への思いが強くなっていったといいます。

「これからの時代を生き抜いていく
 子供たちにどう経験の機会を与え、どんな教育をしたらいいのか?
 教育のことしか考えられなくなったんです」

「自分はどちらかというと100点満点をとってくる兄の方だった」と笑いながら返したのは、長男気質の竹川さん。自分が恵まれていることを自覚し、その恩恵を人や社会に返したいという想いが、昔からあったといいます。

高校生の時、図書館で「日本のODAをどうするか」という本を読んで、ショックを受けました。ODA(政府開発援助)について「本当に相手国の人々の役にたっているのだろうか?」という視点で書かれた本でした。本当の意味で人々の役に立つこととは何かを考える転機となりました。

大学は、ICUに進学し、留学も経験。社会人として鍛えられそうな会社を選び、野村證券に入社しました。自身で後輩・部下を育てる機会をもった時に、その難しさを知ります。そして、いかに教育が大切かを痛感したそうです。

また、海外留学や、海外勤務で海外から日本をみることが多かった竹川さん。
そのときに「日本は世界から取り残されてしまう」という危機感を何度も感じたといいます。外国の人を救っている場合ではないのではないか?日本の未来が危ういと。
日本の未来を担う人材を育てる、「教育」をやろうと考えるようになりました。

イキイキした人を育てる高校をつくる

「まだ計画段階なのですが」と前置きしつつ、2030年を目標に幼児から高校までの一貫校を作りたいと野崎さん。「自分らしくイキイキと生き続ける力を身につける」ことができる学校を作りたい。その大きな構想の中で、まずは「高校」に挑戦したいと考えています。

自分の領域について寝ても覚めても考えちゃう。
そこに向かって学習やアクションを続けていて、
社会にアウトプットし続けることができる。
そんな人を育てていきたい。
「夢中」になれる経験が大事。

それに向けた取り組みとして、一般財団法人 活育教育財団は中高生を対象にしたサマーキャンプを開催しています。

サマーキャンプでは「自分の目標を考えるスキル」「多様性を力に変えるスキル」「自分の考えを伝えるスキル」の3つのスキルを身につけることを目的に体験プログラムを構成。

参加する子供たちの年齢も、申し込みの経緯も、意気込みも、それぞれバラバラですが「キャンプに参加した最後には、驚くほどみんな目の輝きが変わる」といいます。

Katsuiku Academy Camp
Katsuiku Academy Campでは、これまでにない新しい21世紀型の教育キャンプを実施しています。
http://academy.katsuiku.org/

「イキイキしてる人」とは?

ゲストのおふたりのお話の後には、約40人の参加者でグループワークを行いました。テーマは、以下の3つ。

「イキイキ、ワクワク生きてる人ってどうんな人ですか?」
「具体的に誰が思い浮かびますか?」
「その人はなぜそうなったと思いますか?」


グループ発表では、イキイキ・ワクワクしている人のイメージとして
「やりたいことを実現している人」「自分の得意なこと、好きな領域で仕事できている人」「同じ方向を向く仲間と夢に向かって前進している人」などが挙がり、具体的な人としては、「自分」「自分の会社の社長や会長」「さかなくん」、「プラレールであそぶ我が子」など。

その人はどうしてそうなれたのか?を議論することは、参加者自身が人を成長させる環境要因を考えるよい機会となりました。
「褒められて育った」「夢中になる楽しさを知っている」「リスクを恐れない、失敗や挫折を乗り越えた経験がある」「自分で何をするか、どう学ぶか考えて進んでいる」といった、様々な意見が出ていました。


「どこか突き抜けてる、そんな人たちが集まって、これまでにない、あたらしい学校・教育を作っていきたい」と野崎さん。
活育教育財団の学校づくりプロジェクトの詳細は、今後、正式に発表してゆくそうです。

最後に「このプロジェクトは、僕たちだけでできると思っていません。一緒に新しい教育を作っていきましょう。」と野崎さんが参加者に呼びかけ、第2回『学校づくり』ラボは終了となりました。

第3回以降も『学校づくり』ラボのレポートをお届けしてゆきます。

関連情報

LABO@LEAGUE 『学校づくり』ラボ
(2018年10月24日〜2018年12月6日 全4回開催) 


第二回ゲスト

ゲスト: 野崎 智成さん
一般財団法人活育教育財団 代表理事/業務執行理事)
ゲスト: 竹川 隆司さん(株式会社zero to one 代表取締役CEO)


キャンプ概要

イキイキと生き続けるためのマインド・スキルを身につけるためのキャンプ

キャンプ1.
2018年 ウィンターキャンプ @東京
 日程:2018年12月24-28日
 場所:武蔵野大学中学校・高等学校キャンパス
 対象:中学1年生-高校3年生
 詳細URL:https://imaginex.jp/youth/camp/

キャンプ2.
2019年 ショートキャンプ @福岡
 日程:2019年2月2-3日
 場所:The Company ※福岡県福岡市博多区
 対象:中学1年生-高校3年生
 詳細URL:http://academy.katsuiku.org/

キャンプ3.
2019年 スプリングキャンプ @福岡 ※主催は福岡県中経協、活育はコンテンツのみ提供
 日程:2019年3月26-30日
 場所:福岡県立社会教育総合センター ※糟屋郡篠栗町
 対象:高校生
 詳細URL:https://fukuoka-msc.com/

UZUZU編集部

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