2018年10月21日 text by:UZUZU編集部
WeWorkが設立した、起業家精神を育む小学校 「WeGrow」とは?
起業家向けコワーキングスペースを運営する「WeWork」が、ニューヨーク本社内に私立小学校「WeGrow」を設立。2017年秋から試験的に生徒を募集、2018年度よりスタートしています。WeWorkが手がける小学校とはどんな学校なのか?気になる海外教育ニュースをUZUZUがリサーチしました。
INDEX
世界に急拡大するWeWorkが、教育を手がける
2010年に創業し、起業家向けコワーキングスペースを運営する「WeWork」。
2017年にはソフトバンクと提携することで、日本にも上陸。丸の内、GINZA SIX、新橋、六本木、日比谷などで展開。世界23カ国77都市に急拡大しています。
そんなWeWorkが、2018年秋、ニューヨーク本社内に私立小学校「WeGrow」をスタートしました 。
WeWorkが手がける小学校はどんな学校なのか?とても、気になりますね。
「WeGrow」は、起業家精神を育む新コンセプトの学校
WeGrowを設立したのは、5人の子供の母親でもあり、WeWorkの創業者兼CEOであるAdam Neumann(アダム・ニューマン)氏の妻であるRebekah Neumann(レベッカ・ニューマン)さんです。
レベッカさんは、 "a new conscious, entrepreneurial school committed to unleashing every child's superpowers." 「WeGrowは、すべての子供たちが持つ素晴らしい能力を引き出す場となる、起業家精神にあふれた新しいコンセプトの学校になる」とブログで語っています。WeGrowには、ニューマン夫妻のお子さんも通っていますよ。
モンテッソーリ教育をルーツにしたオリジナルカリキュラム
WeGrowでは、親が職場先で子供を預けたり、お昼ごはんを一緒に食べたりできる機会を提供できるとしています。
将来的には、WeWorkがビジネスを展開する52の多くの都市にも学校を増やし、出張や転勤が必要な親は、簡単に子供をWeGrowの学校ネットワーク内で転校できるようにすることも考えているようです。
WeGrowの子供達は、伝統的なモンテッソーリ教育をルーツにしたオリジナルカリキュラムの中で学びます。
読書や数学、科学などの基礎的な初等教育に加え、幼いうちから自分の好きなものをみつけ、それを形にしていく体験を多くする機会が与えられます。
週に一度は広大な農場で過ごし、農場の仕事に関わったりするほか、6歳以上の子供は、インターンシップとして、WeWorkで働く各分野のエキスパート(例えば起業家、デザイナー、カメラマン…)からビジネスレッスンを受けることも出来るといいます。ここが、WeGrow最大の特徴ですね。
気になる学費は!?
対象は、2歳から10歳の子供たち。生徒の親は、WeWorkの利用者以外でも利用できるとのこと。
WeGrowのHPによれば、年会費は、3歳・4歳児で36,000ドル。5歳以上は、42,000ドル。
さすが、ニューヨークの私立小学校。およそ、年に500万円近い金額です。
スタートアップが参入するアメリカの教育改革は面白い
学校設立にあたり、WeWorkは、”学費出世払い”で話題のオンライン高等教育(大学)機関「MissionU」を買収。MissionU創業者であるAdam Braun(アダム・ブラウン)氏をWeGrowのCOOに起用しました。
このAdam Braunさんは、世界の発展途上国に400以上の小学校を設立した非営利スタートアップPencils of Promiseの創業者兼CEOとしても有名な人物です。
スタートアップが参入するアメリカの教育改革はとても面白いですね!
UZUZUでは、引き続き、海外の教育事情も取り上げていきます。
WeGrow
https://www.wegrow.com/
NewYorkTimes 「スタートアップ企業が作る新しい学校」
https://www.nytimes.com/2017/11/20/nyregion/private-schools-startups-wework-wegrow-new-york.html?_r=0
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