2019年7月26日 text by:はるこ
本場イギリスのピクニック – お洒落グッズやレシピも紹介!【イギリスの子育て】
イギリス人はピクニックが大好き。当初イギリスに来た時は、住宅街の小さな公園やマンションの共用庭、なんと美術館の中庭でもピクニックをしている人がいて驚きました。ロンドンで子育て中のライターはるこが、本場のピクニックについてレポートします!日本でもできる、英国的ピクニック・アイディアも。
ピクニックの始まりは?
ピクニックの起源はフランスという説がありますが、イギリスでは18世紀半ば頃、貴族たちが狩猟に行く際に、外できちんとした食事を楽しむようになったのが始まりのようです。
当時は、お弁当形式は上流階級にそぐわないと言われ、シェフを連れ、外に簡易テーブルを用意してお皿をセッティングする本格的な形式だったとか。
その後19世紀に入り、ピクニックが大流行。上流階級の人々はお互いの邸宅へ招き、庭で食事をして優雅な時を楽しんだそうです。その後、イギリス全土に普及し、一般の人もピクニックをするようになりました。
そのときに、食材や食器などを運ぶためのバスケットが必要ということで生み出されたのがピクニック・ハンパーです。ピクニック・ハンパーを最初に売り出したのは、王室御用達デパート、フォートナム & メイソン。今でもハンパーをたくさん販売しています。
現代では、ハンパーにワインやチーズ、ケーキなどを詰めて、ナイフとフォークでいただくピクニックは日常的なものではなく、特別なシーン。ポッシュ・ピクニックと呼ばれ、ロイヤルアスコット(王室関連の競馬)などイベントで楽しんでいる人が多いですね。
気軽に楽しむピクニック。グッズも豊富!
ロンドンの7月は日本ほど暑くなく、日差しは強いものの木陰は快適。蚊もいなく、いつまでも外にいたくなる季節です。
都心でもピクニックに最適な大きくて自然豊かな公園がたくさんあります。小さな公園でも芝生のスペースがあったり、美術館にも中庭があったり、どこでもピクニックができるのです!
スーパーマーケットやカフェに立ち寄り、サンドイッチやフルーツなど好きなものをたくさん買って、袋のまま公園へ。お皿にとりわけて、気軽にピクニックを楽しみます。早起きして、お弁当の用意をして、場所取りをして…なんて、大変なことはありません。
ピクニック・グッズといえば、前述したピクニック・ハンパーです。伝統的なものは食器が陶器やガラスでできていますが、現代はプラスティック製に。さらに進化したものは、バスケットの内側が保冷仕様になっています。しかし、ハンパーは重いので、保冷バッグ・リュック型も人気です。
水筒はフラスクと呼ばれ、カラフルでとてもお洒落なものも。レジャーシートは、ブランケットと呼びます。布製で裏地がビニールになっているものが多いですね。
ほかには、組立式の紙製ケーキスタンドやソーサー付のティーカップなどティーグッズなども!
定番ピクニック・フードは?
イギリス人に「定番のピクニック・フード」を聞いてみると、
・サンドイッチ(卵とクレソン、チキン、チーズ、ハム、キュウリなど)
・ソーセージロール(ひき肉入りのデニッシュ)
・ポークパイ(ひき肉入りのパイ)
・スコッチエッグ(ゆで卵の周りをひき肉で包み揚げたもの)
・ミルクシェーク
・フルーツ
・チーズ
・ケーキ、スコーン
・クリスプ(ポテトチップス)
・紅茶(ミルクを別に用意する)
・ワイン、ビールなど
「あなたの好きなものをたくさん、持っていけばいいのよ!」「ケーキと紅茶、ミルクも忘れずにね!」これは全てスーパーマーケットに売っているものです。そして、個人用に用意するのではなく、大皿や容器に盛り付けてシェアして食べる人が多いですね。
ピクニック・ハンパーの中に、フードやドリンクがセットになった商品もあります。
大型のスーパーマーケットや百貨店、パン屋などのデリショップでは、好きなフードを買うとハンパーに詰めてくれたり、レストランで予約制ピクニック・ハンパーを購入することもできます。
値段は、2人分で20ポンド(約2,800円)くらいから。ワインやスモークサーモンなどが付いた100ポンド(約14,000 円)以上のものも売られていますよ。
幼稚園のピクニックが超国際的
イギリスのピクニックと言っても、実はロンドンはとても多国籍な国。息子の幼稚園のピクニックに参加すると…みんなが持ってきたピクニック・フードのバラエティに驚きました。
マカロニチーズ(アメリカ)、ガスパチョ(スペイン)、ホールのタルト(フランス )、チーズ盛り合わせ(イタリア)、ブラックビーンズ(キューバ)、ピラフ(エクアドル)、点心(中国)、など。
そして、私が持参したのは、手まり寿司とキャラ弁、抹茶ティラミスでした。寿司はすぐに売り切れ、キャラ弁のゆで卵は大人気!抹茶味は好き嫌いが分かれました。日本食はロンドンでとても人気なんですよ。
日本のような個人の弁当スタイルは珍しく、大皿で持ってくるのが一般的。焼型ごとケーキを持ってきたり、ボールにラップをしただけなど、おおまかです。
そして、パーティーのように気軽で自由。2時開始でしたが、全員そろったのは4時過ぎ。適当な時間にやってきて好きなように過ごしていました。
日本でも!英国的ピクニックのすすめ&レシピ
いつものピクニックに少し変化をつけてみては?一品だけイギリスのレシピを取り入れたり、容器を変えるだけでOKです。BBCのレシピサイトでは、子供用のピクニックフードがたくさん紹介されています。どんなフードを持っていくか、参考になりますよ。
【レシピ】ミニミニ・ミルクシェーク3種 〜バナナ・ベリー・マンゴー〜
*材料*
バナナ 1本(刻む)
牛乳 400ml
ヨーグルト 100g
ブルーベリー 1 パック ※
ラズベリー 1 パック ※
いちご 6粒
マンゴー 120g (刻む) ※
ココナツミルク 200ml
ライムかレモン 1⁄2(くし切り)
※フレッシュがなければ冷凍でOK
1. バナナと牛乳の半量、ヨーグルトの半量を滑らかになるまでブレンダーにかける。
2杯のグラスに注ぎ、ブルーベリーを串刺しにして飾る。
2.いちごとラズベリー6粒、牛乳の半量、ヨーグルトの半量を滑らかになるまでブレンダーかける。2杯のグラスに注ぎ、ラズベリーを串刺しにして飾る。
3.マンゴーとココナツミルクを滑らかになるまでブレンダーにかける。ライム(レモン)の絞り汁を加えて、2杯のグラスに注ぎ、ライムをグラスに飾る。
おわりに
英国風ピクニックで大切なことは、「準備に時間をかけすぎず、リラックスする」ことです。食事の準備に時間を割くのではなく、家族とゆっくり食事をする時間を作ることが重要。栄養満点のお弁当はとても素敵ですが、たまには大皿にフルーツを沢山詰め、スイーツと飲み物を用意してティーパーティー風にしてみはどうでしょう。準備は簡単、気分も盛り上がるはず!
ロンドンの人達はみんな、短い夏の日光を楽しみに、ピクニックしているのです。子供も大人も開放的に、芝生の上でリラックスするのもいいものですよ。
ライター はるこ
ロンドン在住2児の母。夫の転勤で渡英し、3才男の子を現地の幼稚園へ通わせながら、1才女の子を育児中。
UZUZU[ウズウズ]で、ロンドンの子育て情報を取材・レポートしています。
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