イギリスで子供と本場の音楽鑑賞がしたい!  〜本格クラシックや教会の無料コンサート、ベビー向けなど〜【ロンドンの子育て】

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2019年11月30日 text by:はるこ

イギリスで子供と本場の音楽鑑賞がしたい! 〜本格クラシックや教会の無料コンサート、ベビー向けなど〜【ロンドンの子育て】

劇場・コンサートホールが多いイギリス・ロンドン。教会などでも無料コンサートをやっていたり、誰もが気軽に音楽を楽しめる雰囲気があります。
そこで今回は、親子で楽しめるロンドンのコンサートを紹介します。
どこで観れる?チケットの取り方は?どんな雰囲気?服装は?
そんな疑問に、ロンドンで子育て中のライターはるこがお答えします!

ロンドン最高峰のコンサート会場、ロイヤル・アルバート・ホールで子供と音楽鑑賞!

ロイヤル・アルバート・ホール外観

ロンドンには、有名な劇団のコンサートホールがたくさんあります。その中でも最高峰と言われるのがロイヤル・アルバート・ホール( Royal Alber tHall)。
世界的に有名な音楽劇団の本拠地ながら、気軽に音楽に触れる機会を設けており、キッズ向けのクラシックコンサートがあるのです。

「CLASSICAL FOR KIDS 」はAlbert’s Bandによる子供向けのクラシックコンサートで、ベビーカー、ベビー歓迎と銘打っています。私も、4歳の息子と3歳の女の子を連れて参加してきました!電話予約したチケット番号をボックスオフィスで伝えて会場のElgar Roomに入ります。

ロイヤル・アルバート・ホールのボックス・オフィス/お土産売り場

座席はありますが、大半の親子は床に直座り。とてもリラックスした雰囲気です。親子共に飲食もOKでした。

ロイヤル・アルバート・ホールのボックス・オフィス/お土産売り場

まずは木管楽器のバスーン(ファゴット)の演奏者が登場し、子供の目の前で楽器を組み立ててくれました。長くて珍しい楽器に子供は興味津々です。その後、楽器本体とマウスピースだけ吹いた場合を比べてみたり、子供をステージに上げて、マウスピースを吹かせてくれる体感型の演出も。

ロイヤル・アルバート・ホールのボックス・オフィス/お土産売り場

その後、ピアノも登場し、ピンクパンサーのテーマなどを演奏してくれました。

オーケストラの楽器を、子供が間近で聴く機会はそう多くないでしょう。子供達の反応は、真剣に耳を傾ける子、リズムをとる子、お菓子を食べている子、壇上に上がってしまう子、ピアノに触る子など本当に様々。4歳の息子は、「楽しかった。面白い音だった」とのことでした。

楽器について質問したり、曲に合わせて足踏みしたり、時には遊び、お菓子を食べながら過ごした1時間でした。私もバスーンのソロ演奏を聴いたのは初めてでしたが、重厚な深いサウンドは素晴らしいものでした。

チケット料金と予約方法

チケットは大人10ポンド程度(約1,300円)、子供は5ポンド程度(約650円)、2歳以下は無料。公式HPからオンラインで予約、もしくは電話予約して当日にボックス・オフィスにてチケットを受け取ります。ベビーカーは会場まで持ち込み可。エントランスにはカフェ・バーもあります。

【参考】
Royal Albert Hall presents / CHILDREN & FAMILIES
CLASSICAL FOR KIDS

音楽イベント「BBC Proms」もオススメ

音楽イベント「BBC Proms」も家族にオススメのイベントです。
夏休みの約8週間、連日にわたり著名な音楽家によるコンサートが手軽に楽しめます。なんと、チケットは6ポンド(約780円/手数料別)から!もちろん高額な席もありますが、普段であればその金額では聞くことのできない、世界に名だたるクラシックを大ホールで聴けるんですよ。
期間中にロンドンに滞在する場合はぜひチェックしてみてください。

子供向けの演目「CBeebies: A Musical Trip to the Moon(2019年)」などもありますよ!
毎年4月下旬頃から公式HPにてアカウント登録・予約が開始されます。

【参考】
BBC Proms

ロイヤル・アルバート・ホール (Royal Albert Hall)のアクセス

地下鉄サウス・ケンジントン(South Kensington)駅から徒歩約10分。
駅から「Museums」の表示に沿って地下道を道なりに進み、地上に出たらエキシビジョン・ロードを北上。インペリアルカレッジの角を左に曲がり、すぐにケンジントン・ゴア(路地)に右折すると前方に見えてきます。
バス停ロイヤル・アルバート・ホール( Royal Albert Hall)から徒歩2分。ハイドパーク向かいの円形の建物です。

公式サイト

ベビー・幼児向けのクラシックコンサート「Bach to Baby」を教会で鑑賞

「Bach to Baby」の入り口のポスター

「Bach to Baby(バッハ・トゥ・ベイビー)」は、ロンドンの教会や美術館などをステージにして行われるベビー向けコンサートで、プロの音楽家1〜2人で演奏してくれます。チケットは、公式ホームページからe-チケットを購入する仕組み。大人1人10ポンド程度(約1,300円)で子供は無料です。

各所で頻繁に開催されているので、私は2歳の娘とすでに2回参加しています。1回目は美術館で行うピアノソロコンサート。2回目は教会が会場のピアノ×声楽の組み合わせでした。楽器は他にもバイオリンやチェロなどの回もあるようです。

郊外の教会で行われた「Bach to Baby」のピアノコンサート

コンサートの席は用意されていますが、床に座っている親子も多いです。飲食もOK。大人向けにも紅茶とクッキーが用意されていました。

さて、2歳の娘の反応は…最初は席で大人しく聞いていたものの、曲はショパンなど有名なクラシックが中心で次第に飽きてしまいました。
途中でお菓子を食べたり、ピアノの近くへ行ったりして遊びながら約1時間を過ごしました。
終盤に子供向けの曲が流れた時は、大喜び!みんなで一緒に踊って盛り上がりました。最終的には「たのしかった」ようです。
大半の親子が私達と同じような感じですが、子連れで本格的なクラシックを聴けるのは親としても嬉しい機会ですよね。もちろん、真剣に耳を傾けている子供もいました。

大人気でまだチケットが取れずにいますが、バッキンガム宮殿で開催される回にもまた参加したいと思います。

公式サイト

教会で子供と無料コンサートを鑑賞!「セント マーチン・イン・ザ フィールズ」

郊外の教会で行われた「Bach to Baby」のピアノコンサート

ロンドンの観光名所の一つ、トラファルガー広場の正面に建つ大きな教会、「セント マーチン・イン・ザ フィールズ(St Martin-in-the-Fields)」では、ランチタイム無料コンサートが聴けるんです。その美しい聖堂で鑑賞する音楽は格別…!

参加方法はとても簡単。開催時間に教会の入口に行くと看板があり、そのまま入れます。

郊外の教会で行われた「Bach to Baby」のピアノコンサート

郊外の教会で行われた「Bach to Baby」のピアノコンサート

私も2歳の娘を連れて参加してきました。平日の1時からなので子供は多くありませんが、赤ちゃんや小学生くらいの子供と鑑賞している人もおり、基本的に誰でも入れます。ベビーカー置き場もありました。座席は自由です。

本日は”Elena Toponogov a Piano”。4曲で約45分の演奏。プログラム表も配られ、本格的です!

郊外の教会で行われた「Bach to Baby」のピアノコンサート

ピアノの後ろには神秘的なステンドグラスと豪奢なシャンデリア。教会の聖堂で奏でるピアノは、なんだか荘厳な音色に聴こえます。文句なしに素晴らしく、優雅な気分を味わえました。

残念ながら2歳の子供は、お菓子を食べながら聴いていたものの、次第に飽きてきたので、曲のインターバルで途中退場しました。そのタイミングで途中入場してくる人もおり、出入りが自由(インターバルに限る)なのもよいですね。

コンサートは無料ですが、ドネーション(募金)3.5ポンド(円)が推奨されています。

郊外の教会で行われた「Bach to Baby」のピアノコンサート

【参考】
Free Music Events

郊外の教会で行われた「Bach to Baby」のピアノコンサート

また、教会の地下には”お墓カフェ”と呼ばれる場所があります。教会を出て、左手にガラス張りの円形のモダンな建物が入口です。

郊外の教会で行われた「Bach to Baby」のピアノコンサート

階段を降りると、入口のモダンな雰囲気とはガラッと変わり、洞窟のような空間。お土産屋の隣がカフェになっています。

その床をよく見てみると‥、人の名前が刻んであります!暮石の上で食事をする面白いカフェなのです。セルフサービス式なので気軽に利用できます。
メニューはサンドイッチやスイーツなどが中心の軽食ですが、多少ホットミールもあります。

お昼時はレジが混雑することもありますが、覗いてみる価値はあると思いますよ。

セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ教会(St Martin-in-the-Fieldsll)へのアクセス

地下鉄チャリングクロス(Charing Cross)駅から徒歩2分。
トラファルガー広場へ出て、ナショナル・ギャラリーを正面に見たうえで、道を挟んだすぐ右手の角にある白亜の建物が教会です。

公式サイト

他にも!子供向け音楽プログラムが充実する会場まとめ

欧州最大の芸術複合施設、サウスバンクセンター(Southbank Center)

ナショナルシアター

サウスバンクセンターは、ナショナル・シアター、ロイヤル・ フェスティバル・ホール、ヘイワード・ギャラリーを含む芸術複合施設で、コンサートやワークショップなどの音楽イベントがたくさんあります。5歳以下を対象としたものや無料のものもあります。

【参考】
Family Fun
サウスバンクセンター公式サイト

ベビー・子供向けプログラムが充実する、ウィグモアホール(Wigmore Hall)

ウィグモアホールは、ロンドンの中では小規模なホールですが、多くの音楽家を迎えた歴史があり、また一流演奏家がロンドンでのデビューを飾った場所でもあります。

室内楽をメインに、ピアノや声楽、ジャズなどに焦点をあてたコンサートを開催しています。子供向けのプログラムが充実しており、3〜7才、7〜11才と細かく年齢別に分かれているのがよいところです。

コンサートのほか、体験型のワークショップや1歳未満向けなど多様なプログラムも。ロンドンの繁華街オックスフォード・ストリートからすぐなので観光ついでにも立ち寄りすい場所です。

【参考】
Family Events
ウィグモアホール公式サイト

夏季限定のアンダーベリー・フェスティバル(Underbelly Festival)

7月〜9月は、ウォータールーの河岸に特設会場ができ、ミュージカルや音楽、ショーなど多彩なプログラムがあります。子供向け(5歳〜)のシェイクスピア劇や、ジャズなどが観れますよ。

【参考】
Family Fest

ロンドンで子供と音楽鑑賞するための基礎知識

ドレスコードはある?服装は?

子供向けの音楽鑑賞にドレスコードは、ほぼありません。

バギーは持ち込める?オムツ替えはできる?

バギーは受付などで預ける場合が多いです。ベビー向けコンサートの場合、会場内まで持ち込める場合もあります。教会などでも空いているスペースに置かせてもらえますよ。
また、殆どのトイレにはベビーチェンジング・シートが付いています。

ナショナルシアター

子供は何歳からOK?乳幼児の入場は?

コンサートを選ぶときは、「Family」「Children」「Young peple」「All age」などと記載されているものを探しましょう。

子連れで行く時のポイントは?

会場にはドリンクや売店がない場合もあるので、最低限、飲み物と子供の軽食・お菓子(散らからないものがベスト)は持参しましょう。子供向けの場合は、飲食OKのことがほとんどです。

会場アクセスについて

ロンドン市内は劇場やホールがたくさんあるので間違えないようにしましょう。郊外の立地以外は、駐車場は少なく、道も混雑しますので地下鉄やバスで行くのがベストです。

開演・開場時間が近くと駅やボックスオフィスが混雑しますので、早めに着くようにしましょう。

まとめ

学校が休みの期間は子供向けのイベントが開催され、より気軽に参加できるようになっています。
本格的な音楽、子供向けのエンタテインメントに力を入れているもの、親が楽しめるようになっているものなど、内容は様々。子供の反応も様々で、親子にとって新しい発見があるかもしれません。

ロンドンに来たらぜひ、子供と一緒に音楽に触れてみてください。

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ライター はるこ

ロンドン在住2児の母。夫の転勤で渡英し、3才男の子を現地の幼稚園へ通わせながら、1才女の子を育児中。
UZUZU[ウズウズ]で、ロンドンの子育て情報を取材・レポートしています。

ライター はるこ

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