【長野】森のようちえん・ちいろば小学生秋キャンプ 。人・命のつながりを学ぶ「ラーメン作り」

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2018年12月25日 text by:UZUZU編集部

【長野】森のようちえん・ちいろば小学生秋キャンプ 。人・命のつながりを学ぶ「ラーメン作り」

長野県佐久穂町の自然保育施設「森のようちえん ちいろば」が毎年開講している小学生向けの自然体験プログラム「とぶきょうしつ」。11月23日・24日に開催された秋キャンプのテーマは、人と命のつながりを学ぶ「ラーメン作り」。こんなキャンプみたことない!? 編集部が取材・レポートします。

小学生向け 自然体験プログラム「とぶきょうしつ」

「森のようちえん ちいろば」は2012年秋、長野県佐久穂町に開園。自然をフィールドに保育活動を目指す内保亘(ないぼ わたる)さん夫婦が、首都圏より移住して開園しました。

地域の子どもたちのために自然体験を中心とする幼稚園を運営するほか、年長・小学生向けの自然体験プログラム「とぶきょうしつ」を年に5、6回開催しています。

「とぶきょうしつ」が目指すのは、畑活動や野外調理や工作活動を通して、子ども達が、『食べること・つくること』に対して丁寧に向き合うこと。そして、子どもたちにとって、人・命・地球とのつながりを感じる機会を提供すること。

主に卒園児のための週末の居場所作りの一環で開催される「とぶきょうしつ」キャンプですが、定員に余裕があれば、地域外の一般小学生もビジターとして申し込むことが可能です。

11月23日・24日の一泊2日で開催された秋キャンプは、12名の小学生が参加。東京から小学校2年生の女の子も参加しました。

人、命、地球とのつながりを学ぶ「ラーメン」作り

ちいろば秋キャンプの開催場所は、長野県、南佐久郡佐久穂町にある「織座農園」。
浅間山を望む、八ヶ岳の東斜面、標高1000m近い場所です。

「とぶきょうしつ」では、子どもたちが、野外調理で作ってみたいメニューを決めます。
前回のデイキャンプの最後に話し合って決まったのは、なんと「ラーメン」!

それをどう「人、命、地球とのつながりを感じる」子どもたちの学びの場にするか?
担当スタッフさん、内保園長、織座農園の窪川典子さんが、毎回頭をひねるといいます。先生たちも大変ですね!

今回の秋キャンプの「ラーメン作り」では、麺以外はすべて手作りで、スープとチャーシューを子ども達と作ることになりました。

食材は、野菜は織座農園さんの畑で収穫。チャーシュー用の豚肉、スープ用の鶏肉は愛知県渥美半島の「どろんこ村」のお肉を使用。調味料は添加物の無いものを中心に使用して作ります。

子どもたちにとって、どんな体験になるのでしょうか?ワクワクです!

まずは、ふかふかの織座農園の畑で野菜を収穫!

キャンプ初日、子どもたちは野菜を収穫しに織座農園の畑へ出発しました。無農薬の有機野菜を育てている織座農園の畑は広大で土もふかふか!ここの野菜は有機野菜の中でもとても美味しくて驚くほど。都内からも定期購入している人たちもたくさんいます。その野菜をたっぷり使ってラーメンスープを作るとは、本当に贅沢です。

織座農園園主の窪川典子さんは、移住前は、都内で小学校教諭をしていたそう。子どもたちが大好きで、ちいろばの活動に日頃から協力し、「とぶきょうしつ」にも畑や宿舎を提供しています。だから、子どもたちは、大胆に野菜を抜くことも思い切り楽しませてもらえるのです。

それぞれの野菜の収穫の仕方も、窪川さんが子どもたちに笑顔で指導してくれます。
大きくて丸い聖護院大根を抜くときは、子どもたちが何人も力を合わせて、絵本の『おおきなかぶ』のように、「うんとこしょ!どっこいしょ!」と引き抜きました。
子ども達も大笑い。この経験は忘れられないですね!

24時間手間暇かけた、ラーメン仕込み。火起こしも体験

今回は渥美半島どろんこ村の協力を得て、『ぶーちゃん』と名前のついた豚をチャーシューに、2年間大事に育てた名古屋コーチンをスープに、使用しました。

子どもたちは、今回のキャンプで食べる食材がどんな人が育て、どのように育ったか、なるべく分かりやすく説明し理解してもらってから、野外調理に取りかかりました。

織座農園の野菜を切ったり、チャーシューのお肉をタコ糸で縛ったり。東京から来た女の子は、野菜を切るのは初めて!と大興奮。やりたい、とまな板から離れませんでした。

スープの仕込みは、切った野菜と名古屋コーチンのお肉を入れて24時間かけて煮込みます。
お鍋を火にかける前には、内保園長から火起こし方法の伝授も。森で燃えそうな薪集めから、みんなでやりました。

森の中で、ブカツドー工作部&木登り自由遊び。木を切るのも自由!

スープを火にかけたあとは、自由遊びです。ブカツドー工作部は、ノコギリで適当な木を切ってきて、パチンコ作りや、バターナイフ削り。
女の子たちは、松ぼっくりなどを使ってクリスマスリースなどを作りました。

11月下旬のこの日、「この冬一番の寒さ!」というくらい気温も低かったのですが、子どもたちは、日中ずっと野外活動。
木登りしたり、木を切り倒してみようと挑戦する子もいて、自然の中で元気いっぱいに遊びました。

たくさん遊んだ夜は、カレーライスと織座農園で作ったサラダを食べ、元理科教諭の内保園長のお父さんによる星座講座もあって、ぐっすり子どもたちは眠りました。

丸々24時間かけて、ついにラーメン完成!

寝袋で泊まった翌朝。ちいろば保護者のお母さんが提供してくれた、小麦粉のホットケーキを朝食に2日目がスタート。

そして、お昼。ついに、みんなで協力して作り上げたラーメンが完成しました!

どろんこ村の『ぶーちゃん』と名前のついた豚をチャーシューに、2年間大事に育てた名古屋コーチンと織座農園の有機野菜たっぷりのダシ。

最高の食材を使って、丸々24時間の仕込み。みんなで手間ひまかけたラーメン!
とっても寒い野外で、食べたラーメンは、子どもたちにとっても忘れられない一杯となりました。

「ぶーちゃん、ありがとう!」の感謝の言葉

キャンプの最後の振り返りでは、今回の「ラーメン作り」のための食材を育ててくれた人たちと、食べた野菜の名前をみんなで、大きな紙にまとめました。

そして、キャンプで楽しかったこと、食材に関わってくれた人への感謝の手紙を書きました。どの内容を書くかも、子どもたちの自由です! 

まとめ

最後に、「ラーメン作りをとおして命について考える」という少し難しいテーマのキャンプ運営を中心になって担当した、ちいろばスタッフのえみりいさんに、今回のキャンプへの思いを聞きました。

「伝えるのが難しいテーマだったと思うのですが
 子どもたちが想像力を働かせてくれて

 ラーメンを食べる時に、自然と
 『ぶーちゃん、ありがとう。ぶーちゃんに感謝だね!』
 と口々に言いながら食べていたのが本当に印象的でした。

 みんなで、24時間かけて丁寧にラーメンを一生懸命作って
 大変だったけど、楽しかった!

 命のつながりを考えるきっかけになれたかな、
 と私たちもよかったと思います」

ちいろば小学生キャンプ、人や命のつながりを考える「ラーメン作り」。 参加した子どもたちは忘れないだろう、本当にスペシャルな体験でした!

キャンプ情報は、Facebookページでチェック!

森のようちえん ちいろばの小学生向けの自然体験プログラム「とぶきょうしつ」の最新情報は、公式Facebookでチェックしましょう。
地域外の一般小学生のビジター応募情報もFacebookで告知されます!

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森のようちえん ちいろば

photo

住所:〒384-0704 長野県南佐久郡佐久穂町大字八郡1974-1

森のようちえん ちいろば

UZUZU編集部

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